【書評】EVERNOTE「超」知的生産術
この本をヒトコトで評するとこうなる。
Evernoteという冠はついているが、知的生産を主眼に置いた内容になっているので、読了したときにいわゆるEvernote本を読み終えたという感じは一切しなかった。Evernoteのトレードカラーである「緑本」ではなく「青本」であることの意味がわかったような気がした。
そこにはEvernoteがあくまでも著者自身の知的生産活動におけるツールとして使われているだけに過ぎないという姿勢を見た気がする(倉下さん、ちがってたらツッコミください)。
様々なWebサービスGTD/タスク管理ツールがリリースされている昨今、この姿勢は忘れてはいけないと思った。
試されるのは我々ではなく、ツールの方であるということを。
とはいいながらもEvernoteのノートブック、タグを活用した「整理の基本」部分は色々とグッときた。
整理はノートブックで、検索はタグで。これが今まで自分にはなかなか見えていなかった。とくにタグについては、ノートブックと同じレベルで考えていて、ある程度タグを用意しておいてノートをそれに「当てはめていく」という事をしてしまっていた。
完全に今現在の自分の思考の範囲を超えられない状態であった。タグ一つとっても本書で言うところの"「新しい分類」を考えること自体が知的生産"がとても出来る状態には無かったのである。
でも北さんや著者の本を読み、そしてEvernote系のイベント・セミナーでお話を伺ったりする中で、ようやく自分の凝り固まった考え方が徐々にほぐれて来たような気がする。
そして本書のキーワードといってもいいのが
マドルスルー
という言葉である。
書中では「使いながら最適な形を見つけていく方法」と定義されている。そして知的生産活動をこのマドルスルーの考え方を用いて、Evernoteにおいて実践していくという「倉下式マドルスルー整理法」が紹介されている。
本書ではKJ法や外山滋比古氏の発想法をEvernoteで実践する方法も書かれているが、この「倉下式マドルスルー整理法」はEvernoteを活用した、まさに次世代の知的生産アプローチといっても過言ではない。是非購入の上、読んで頂きたい部分である。
知的生産、ということを考えたときに、Evernoteは「収集」「整理」「アウトプット」という知的生産におけるフェーズを全て包括しうるツールであると思っている。
ただ、Evernoteが果たしてその人にとって適したツールであるかということは、これはさすがに自分自身でしかわからない。私自身、Evernoteを使いこなせていないし、かといって他のツール、サービスのプロか、といわれるとそうでもない。
もう少しマクロなレベルでの「マドルスルー」(どのツール、サービスがいいのかということを色々と試して選んでいく)をしている段階である。
Evernoteが自分に適しているのかを見極めるためのヒント、といっては失礼かもしれないが、本書はそのヒントを得るには(自分自身にとって)とても参考になる本であり、それを抜きにしても、「知的生産」という観点で今までの著者の想い、考えが凝縮されたかなりの良書だと言って過言ではない(巻末の参考文献リストの本達も見逃してはならない)。
あとがき
著者の倉下忠憲(@rashita2)さんには、「一番乗り書評エントリー書きます」なんて豪語してしまっていたのですが、こんなに遅くなってしまいました...。
でも想像以上に読み応えがあったんだもん...(言い訳)
そして、今日のエントリーはいつもの「ですます」ではなく「である」調で書いてみました。何となくの気分で。












